女性なんていませんが…

夜のウォーキングで、自宅まであと3分の場所、川沿いの市営駐車場。

車の横に立ってる人と黒い影…

その場を通り過ぎた海のはなしに聞こえた声が…

「助けてください」





海のはなし、振り返ると…

7~8m後ろに20代前半の男性が立ってこちらを見てる。

「人が倒れているんです…」

「えっ?倒れてる?救急車呼んだ?」

「今、電話してます」携帯を耳に当ててその彼が。


暗がりで倒れてる人を診てみると4~50代の男性。

若い彼がしきりに「凄く血が出てるんです。ひどい出血なんです。」って。


左側頭部から出血。呼吸・意識アリ。かなり酒臭い…(若い彼は飲んでないみたい)

駐車場の鉄製網の上だから、こりぁ降ってる雨で足を滑らせて頭をこの網目にぶつけたな…

はがき1枚分の広さで血が傷口から出てるけど、このまま動かさなけりぁ出血は止まってるな。



携帯を持つ彼は、救急と携帯で話しをしてるが、「頭から凄く血が出てるんです」ばかりで

どうやら要請現場の説明が出来てない…

「携帯貸して」海のはなしが代わります。

「○○分団、分団長の海のはなしです。場所は○○市営駐車場。○○橋と△△橋の間。△△橋側です」

「状況はどうですか?」

「50代男性。左側頭部より出血。出血はそれほどひどくはありません。意識アリ。かなり酒臭いです。」

「お名前・住所は?」

若い彼に聞きます。

「この方の名前は?住まいは?」

「名前は…〇〇さんだったと思います。住所は分かりません。」

姓は知ってるが名・住所・年齢は知らない。

そのまま救急に伝えたら、救急が「海のはなしさん、先ほどの女性と代わってください!」

「えっ?女性なんていませんよ!」

「いえ、さっきお話してた女性と代わってください!」

「ここには女性はいませんが…」

海のはなし、恐る恐る目の前にかがんでる若い男性が着てるTシャツの胸元をチラッと見る。

ふくらみは無いから…男だよな。

「貴方…男性ですよね?」

「ハイ!男性です!」



あっ!この声…女性だわ! 


きっと通報者の姓は聞いても名までは確認してないんだろう…この声なら救急も間違えるわ!

まるで、楽しんご(たのしんご・吉本芸人…ラヴ注入がキメ台詞)
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携帯を楽しんごさん(以下、若い彼は楽しんごに)に返して、海のはなしは暗がりで傷口の確認…

携帯のライトを点けて確認…出血はまだ少ししてるけど、こりぁ縫わなきゃダメかも。

楽しんごさん、携帯番号を救急に伝えて電話を切った後、海のはなしの横で呆然と立ってる。

「傷口に当てたいんだけど、タオルを持ってない?」

楽しんごさんは自分の手元を見て「持ってません」

「いや!(真横の車を指差して)この車、君のでしょ?車にタオルとか積んでない?」

「あっ!あります」

楽しんごさん、車に乗り込みエンジンを掛けようと…

「あっ!もういいよ…」

タオルが欲しいのに、なぜエンジンを掛ける?

しかも、車の真横に倒れてる人がいるのに…轢いてしまえば大変でしょ!

かなり動揺してますね。


遠くから救急車のサイレンの音が…

海のはなしは被救護者の頭が動かないように押さえて続けています。

「そろそろ近くに来るから道路に立って、大きく手を振って場所を知らせて」

救急車が近くまで来ました。

楽しんごさん、そのままそこに立ってると君が轢かれちゃいますよ・汗

「もう確認出来てるはずから、こっちに来ていいですよ」やれやれ…


救急隊員が到着しても呆然と立ったままの楽しんごさん…

明るいところで彼を見ると、線がホソッ!

これで身長が高けりゃ本物の楽しんごさんだわ…

立ち尽くしてる楽しんごさんに、

『彼の身元の分かる会社の上司に連絡しなさい』
『搬送先が決まると救急車は移動するから、早めにここへ来てもらいなさい』と指示し

現着した救急隊員にあとをお願いして、ウォーキングを再開…



救急隊員「○○さん!救急隊員ですよ!お住まいはどちらですか?」

被救護者さん、気分良さ気に「北海道~♪」


今朝(今頃)、痛みと恥ずかしさで青くなってるでしょうね。


今回は、この世の方から声を掛けられたお話でした・笑

そういえば、今夏、本物のヒロシが釣具を買いに来てたっけ…
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